子供と歩こうキャンペ−ン

                      by日本ウオ−キング協会:後援/文部省、環境庁、厚生省

98.1.1付け信濃毎日新聞に下記のような記事が掲載されました。ちょっと面倒で小難しい(?)文章ですが一読をお願い致します。
【歩く文化の衰退がムカツキを生む】
 座の文化、そして歩く文化は日本人を支える身体性の基本だった。だが、西洋式の生活が定着、腰や腹を基盤とした歩く文化は衰退した。歩くことが思想の内容を規定したり、思考を練るといった作業も見えにくくなってきた。
 近代まで人間は実によく歩き、文学者は作品に反映させてきた。宮沢賢治は大またで歩き、過ぎ去る風景を映像化して文章に表現した。維新の志士や思想家は、勉強のため長崎へ大阪へととにかく歩いた。その量、速度は尋常でない。本の貸し借りや師弟関係が生まれ、熱く語る場もできた。
 今の中高生の歩き方は、あごを前に突き出しふんぞり返る「ルパン三世」風だ。足が伸び平均身長も高くなったが、腰が定まらず、持久力が弱い。歩く量が減っているから、エネルギ−が滞留して「ムカツク」状態となる。行動半径も狭い。教育現場でも労せずに教員の前に座りノ−トを取って去るのが日常だ。
 体の変化に見合った、体と一体の精神文化が継承されていない。一つずつ事実を積み上げ自分の足で立つ、踏みしめる、という感覚がなくなっている。典型的な歩みともいえる読書から離れる傾向も同じように加速している。腰、腹を鍛え、そこにストレスを溶かし込む自己ケアの作用も起きない。
 身体技法としての、歩いて学びに出かけることが、今の学校教育に欠けている。身体の基盤のないところに精神的営為がどれだけ成立するのか。青年期に歩くことは、身体に「ふいご」の役割を果たす。今こそ身体技法の一つ、「歩き」を見なおすときだ。
以上です。
 著者は斎藤孝さんという明大助教授で、「子供達はなぜキレるのか」「ムカツク」等の著書がある。
 腰をすえる、肝をくくる、という言葉さえ知らない子供達若者達は、必然的に腹から深く呼吸をしない。現在の子供達の息は浅くなってきており、結果としてキレるのは頭であって、堪忍袋の緒ではない。腰や肝はじっくり考え、粘り強く行動する心身の構えである。
 という理論で「腰ハラ文化」の復権と「歩くこと」で腰とハラを鍛えることを提唱されており、授業でも「腰ハラ」を体感するワ−クショップを開いています。
一方、99.6.9に文部省の生涯学習審議会から下記のような答申が報告されています。これは2002年度の完全学校週5日制の実施に向けて、「親と子供が」「地域で」「様々な活動」や「体験」が出きるよう「機会と場を拡大」し「提案」しようという狙いです。
【生活体験・自然体験が日本の子供の心をはぐくむ】(当面緊急にしなければならないこと、から抜粋)
◎全国津々浦々で、伝承遊びやものづくりなど地域の文化を伝える活動、冒険や自然体験、世代を超えてのボランティア活動やふれあい体験等、地域に根ざした子供達の体験活動を展開する。
◎国立公園で自然を守るため大変な努力をしている国立公園管理官(パ−クレンジャ−)等に子供達が同行して、お手伝いをしながら環境保全の意義や苦労が学べる機会を提供する。(環境庁と連携)
子供達に少しでも長く豊かな自然体験をさせるため、農家やユ−スホステルなど既存の施設を活用し、夏休みに長期間宿泊して、自然体験、農作業等の体験ができる機会を提供する。(農林水産省・日本YH協会と連携)
地域の生活環境や文化の形成に深い関わりをもつ森林を守る活動をしている森林インストラクタ−等に、子供達が同行して、植林・下刈り等を体験しながら、森林保護の苦労や森林文化が学べる機会を提供する。(林野庁・PTAと連携)
住民参加で運営される地域の総合型スポ−ツクラブやそれを支援する広域スポ−ツセンタ−を育生し、子供達や親子が各種スポ−ツや健康プログラムを楽しめるきっかけづくりを進める。
◎地域で子供達が舞台芸術や美術、ふるさとの文化(民俗芸能や伝統技術など)に触れることができるよう、子供達が自ら参加する文化活動や鑑賞の機会を広げる。
以上、ほんの一部です。
 このなかでアンダ−ラインで示した箇所がすでに各地で試行されており、ある地域では「ウオ−キングイベント」を町ぐるみで行ないました。その日は小中学校を休校とし生徒たちも参加させましたが、参加した生徒たちは授業の一環として登校したと認める取り決めをして、大人気だったそうです。
 また、この答申でも、生活体験や自然体験が無い子ほどキレたりムカツいたり、という度合いが高いという結果が出ています。
その他にも
長野県飯田市では「お母さんの作ったおむすびを持って家族で歩こう」運動を展開して成果をあげています。
日本ウオ−キング学会会長の宮下教授からは「里山歩き」に参加した子供達の劇的な意識の変化の報告もあります。
それらはまたいずれご報告をさせて頂きます。
 様々な省庁や自治体や組織が、今真剣に「歩くこと」に取り組んでいます。とりわけ、「子供達を歩かせる」ことの重要さはようやく各方面から指摘され、上述のように学校を休ませてまで歩かせようという運動さえ起こっています。
 日歩協でも今年は「子供のウオ−キングフォ−ラム」というものを持ち、積極的にこども対象のイベントを行ないます。私達八ヶ岳歩こう会でも「こどもと歩く」というテ−マで勉強会をもち、イベントも実施していきます。
 また、私個人としては観光地の宿として、近隣の散歩コ−ス、ハイキングコ−ス等の充実を図り、「歩いて観光する八ヶ岳」の提案をしていこうと考えています。
 是非皆様も従来型観光に追従することなく、「八ヶ岳の大自然を子供と歩く」という視点からご滞在のプランを練られては、と提案致します。そのためのご相談やご質問にはいつでもお答えいたします。又、このペ−ジを借りて、イベント等のプランも順次発表していきます。
 
子供ウオ−クイベント(平成12年5月21日)おかげさまで楽しく実施できました。
全国ファミリ−ウオ−ク平成12年10月14日(土)文部省委嘱事業/少年自然の家にて
八ケ岳の民話を訪ねるミニ・ウオ−キング:11/24(金)↓
11/23.24開催の「八ケ岳高原ことばの学校」の課外授業として行なわれます。

 歩こう会ホ−ム